【社労士が解説!】双極性障害(躁うつ病)で障害年金を受給する際のポイント
双極性障害(躁うつ病)とは
双極性障害は、以前は躁うつ病とも呼ばれ、躁(異常にテンションが高いような状態)とうつ(気分が著しく落ち込んでいるような状態)を繰り返す病気です。よくうつ病と混同されがちですが、まったく違う病気です。躁状態とうつ状態の両方の病相を示すタイプ(1型)と躁状態が比較的穏やかなタイプ(2型)があり、ともに障害年金の対象になります。
【躁状態の症状】
・睡眠時間が短い
・寝なくても元気に活動を続けられる
・話が止まらない
・人の話を聞かない
・どんどんアイデアが出てくるが最後までやり遂げることができない
・過大な自信
・頻尿・残尿感
・買い物やギャンブルに濫費する
・やたらと声をかける
【うつ状態の症状】
・抑うつ気分(憂うつ、気分が重い)
・何をしても楽しくない、何にも興味がわかない
・疲れているのに眠れない、一日中ねむい、いつもよりかなり早く目覚める
・イライラする
・悪いことをしたように感じて自分を責める、自分には価値がないと感じる
・思考力が落ちる
・死にたくなる
・表情が暗い
・涙もろくなった
・反応が遅い
・食欲がない
・体がだるい
・疲れやすい
・性欲がない
双極性障害の障害認定基準
等級 | 障害の状態 |
1級 | 高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの |
2級 | 気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの |
3級 | 高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の症状があり、その症状は著しくないが、これが持続又は繰り返し、労働が制限を受けるもの |
双極性障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものです。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮します。
日常生活能力の判定
適切な食事 | 配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど。 |
身辺の清潔保持 | 洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の掃除や片付けができるなど。 |
金銭管理と買い物 | 金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど。 |
通院と服薬 | 規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるなど。 |
他人との意思伝達及び関係 | 他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど。 |
身辺の安全保持及び危機対応 | 事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができるなど。 |
社会性 | 銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど。 |
最終更新日 5か月 by 大庭雄輝
投稿者プロフィール
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当事務所では兵庫県内神戸・芦屋を中心に障害年金に関する幅広いサポート依頼に対応しております。兵庫県内はもちろんのこと、他府県でも対応させていただきます。当事務所は『障害年金のことで困っている方々の力になりたい』という想いから、障害年金特化型の当事務所を立ち上げました。
障害年金を受給できれば、ご自身やご家族の経済的な安定はもちろん、精神的な支えにも繋がるはずです。もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。
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